「ヒメハジロが根室にやってきた。」
 そんな情報を隊長から得て、根室に直行。年をとって遠くの鳥を探すのは大の苦手のじいちゃん。ましてや天気は大荒れの嵐が続いている。「無理だよ」と内心思うが、根室市にある春国岱(しゅんくにたい)原生野鳥公園ネイチャーセンターで確認すると、「納沙布に向かう途中、岬の3km手前のところにいるホオジロガモの群れの中に、ヒメハジロはいるはずですよ」とのこと。
 とたんに元気が出た。

 海岸の風は想像以上に強く、海も大きな白波が立っている。「こんな荒れた日は港内に逃げ込んでいるかも・・・」と途中の小さな港に寄るも、カモメ類以外は皆無であった。
 しかたなく再び海岸に出てみる。広い海面の遠く、小さなカモ類が泳いでいる。よく観察すると、ホオジロガモの一群である。この中からヒメハジロのオス1羽を探し出すのは至難の業だ。

 釧路から来たカメラマンの青年がいた。
 「ヒメハジロはいましたか?」
 「あの群れの中にいますよ」
 さっき観察した群れに混ざっているとのことだ。よし、いるのは確実だ。懸命に探す。

 すると、ホオジロガモの中に後頭部の白いカモを発見した。
 

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bunbuku

 迷鳥で、カナダでは普通に見られるようだが、本道に飛来するのは珍しいようだ。
 予想していた以上にかわいい鳥だ。

bunbuku

 これは・・・・ヒメハジロだ。
 目の後方から後頭部に広がる白色の部分は、後でつながっているのがわかる。

bunbuku
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ぶんぶく探検隊4周年記念!

じいちゃん先生 春の三部作 その弐

ヒメハジロ

写真・文 じいちゃん先生

撮影 : 北海道根室市(2009年2月14日)

 次第に近づいてくれたヒメハジロ。
 でも、嵐は一向に止む気配がない。ラジオでは明日はもっと大荒れになるそうだ。
 長居して帰れなくなっては困る。名残惜しいが引き上げることにしよう。

(公開:平成21年5月8日)

bunbuku

 一瞬、正面を見てくれた。
 オスの頭の黒い部分は光沢があり、緑、青、紫色などに見えるそうだが、残念ながら嵐の中ではそこまでわからなかった。

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