追記:巣の様子

ニホンミツバチ・分蜂(ぶんぽう)

 分蜂(ぶんぽう)とは、ミツバチの引越しのこと。分封とも書く場合がある。
 新しい女王が生まれると、古い女王は働きバチとともに巣を出る。古い巣を出たミツバチたちは、新しい巣を決めるまでの間に1ヶ所に身を寄せ合い、じっとしている。それが分封だ。大阪で信号機に分蜂ができて青信号が見えなくなり、テレビなどで大騒ぎになったことは記憶に新しい。
 たまたま、そんなニホンミツバチ分蜂を観察できた。

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撮影 : 埼玉県北本自然観察公園(平成19年10月)

 おまけにニホンミツバチの巣を紹介しよう。埼玉県北本市の北本自然観察公園で撮影した。


塊の真ん中に女王蜂がいるのだろうか。
塊を引き剥がしたら、地面にぼとっと丸ごと落ちるのだろうか。
塊に手を突っ込んだらハチたちは刺してくるのだろうか。

こんな機会はあまりないだろうと思うと、好奇心がうずく。
でも、この家族の新たな門出に水を差すわけには行かない。

新たな地で、しっかりと新しい家族を増やしてがんばってほしい。

 で、上がその分蜂
 縦に40cmくらいの大きさであったろうか。
 木の根元から150cmくらいの高さにできていた。遠くから見ると木のこぶのようにも見えたが、色が淡くつるっとした幹だったので、見つけることは容易であった。目線の高さなので、観察もしやすい。
 古い女王とともに巣を飛び出した働きバチは、もともと古い巣にいたハチの約半数だそうだ。つまり、分蜂前の巣の中には、写真の2倍のハチが住んでいるのだ。

ハチ目ミツバチ科  大きさ 13mm前後  分布 北海道〜九州
日本列島にもともとすむミツバチ。花の蜜を吸う。樹の洞(うろ)や地中、家屋の屋根裏などに巣をつくる。
セイヨウミツバチとよく似ている。一番わかりやすいのは、セイヨウミツバチはお腹の上の方がオレンジ色をしており、ニホンミツバチは黒っぽいこと。また、一般に、セイヨウミツバチは養蜂のため移入したもので、各地に広がって生息しているものの、ニホンミツバチのような大きな巣は作らないそうだ。ミツバチの分蜂(ぶんぽう)を見つけたらほぼ間違いなくニホンミツバチということだ。
ウォッチングのコツ・・・・いろんなところで見かける普通種。開けたところの花の蜜を吸いにくる。巣は意外と公園や墓地など、人が集まるところが見つけやすい。遊歩道などに面した樹の根元や洞などで、ミツバチが出入りしている穴を探してみよう。セイヨウミツバチとの違いがわかりにくいが、お腹がポイントらしい。ただし、普段よく見るミツバチでも、お腹を見る機会はけっこう難しい。分蜂は・・・・・狙って見られるものではないので、偶然のチャンスを逃さないように。

bunbuku

bunbuku

bunbuku

 普段歩いている散歩道の脇などにニホンミツバチの巣があったりする。
 誰でも知っているニホンミツバチだけど、その生態は意外と知らない人が多いのではないか。

(公開:2008年1月23日)

 ミツバチはただひたすらじっとしている。無数の生き物の塊とは思えないくらい、静かなのだ。新しい巣を見つけた仲間が帰ってくるまで、ただひたすら待っている。

 思い切って近づいてみた。ハチたちは多少もぞもぞ動いてはいるものの、逃げようとしたり、攻撃しようという雰囲気はまったく感じない。1匹1匹が識別できるほどのかなりの至近距離から、アップで数枚、写真を撮らせてもらう。


 日本にはニホンミツバチセイヨウミツバチがいるが、養蜂(ようほう)のために導入されたセイヨウミツバチは、野性を取り戻せ切れなくて、分蜂はほとんどできないらしい。
 つまり、きれいな分蜂を見たら、間違いなくニホンミツバチでよいということだ。

撮影 : 渡良瀬遊水地(平成19年9月)

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