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 わさわさ出てきた。これは飛ぶぞ、とちょっと興奮。ドラマティックな旅立ちが見られるか・・・・・と思っていたのだが、再びどしゃ降りの雨。カミナリもごろごろ。
 ああー、アリたちは巣穴に戻る・・・・・。どうやらこの日の結婚飛行は中止のようだ。

クロオオアリの結婚飛行

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 膜翅目アリ科   大きさ 7〜13mm(女王は17mm)  分布 全国
 日本のアリのなかではもっとも大きいアリだが普通に見られる。庭先や畑、道の脇、公園などの地面に巣を作る。巣は深さ1mくらいで横に広がっている。関東では5月の上旬から中旬にかけて結婚飛行が見られる。これは羽のついたオスアリ、メスアリが空高く飛んで交尾するもので、交尾後、メスはそれぞれ自分の巣を作り、女王アリとなる。

 お、いたいた。クロオオアリCamponotus japonicusだ。ムネアカオオアリと並んで日本列島最大のアリくん。このアリは大型の働きアリ。働きありは大型(10〜12mm)小型(7〜9m)の2種類いて、まるで別の種類みたいに姿が違う。
 この大型働きアリには羽がなく、巣立つわけではなさそう。羽アリはいるかな・・・・・。

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撮影:群馬県桐生市(平成20年5月17日)

 雨が降ると再び番人アリ。空模様を羽アリたちに知らせているのかな?


 10年〜20年も生きると言われる女王アリ・・・。一人前の巣になるまで4、5年もかかるとか。
 でも、そうやって生き残ることができる女王アリはほんの一握り。あなたのすぐ足元でも、この壮大なドラマが繰り広げられていたりする。

 風が雷鳴とともに動き出す。ずぶ濡れになって山道を駆け下りる。湿った土のにおい・・・。
 ああ5月だな、とちょっと感じたりするのであった。

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 雨上がりの5月の夕方・・・・・・。
 さっきまでのどしゃ降りの雨がうそのように晴れた。風も動かない・・・・・・。
 こんな条件でないとなかなか見ることができない光景がある。
 羽のついたアリたちがいっせいに空に飛び立つ・・・・。クロオオアリの巣立ちだ。

 巣の入り口にアリが並ぶ。じっと空をうかがう。雨もすっかり上がったね。

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 巣穴から出てきた。羽のあるアリがこれから旅立つアリたち。オスもメスも混ざる。
 5月から6月にかけて、雨上がりの風のない昼下がりに一斉に旅立つ。他の巣のアリたちもだ。目的は結婚飛行。結婚を済ませたメスアリが女王アリとなり、新たな巣を作るのだ。

 羽アリがぞろぞろ! やったね。

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