ヒラタクワガタ
持つべきものは友である。ほとんどの友だちは、クワガタは知っているが、ヒラタクワガタは知らない。
でも、友だちの友だちは知っていたりして、けっこう情報は集まった。
そして、はじめておちびをおばあちゃんに預けて、かけ足でクワガタを探しに行ったのだった。
行った場所は、とある島。友だちAちゃん(♂)の職場周辺でいっぱいいるそうだ。
滞在予定時間はわずか1時間半・・・見つけたらすぐにきびすをかえして、愛するわが息子のところへ帰らなければならない。
しかし、いっぱいいるっていってもやっぱり、そう簡単に見つからないのだった・・・・。
写真は、Aちゃんの職場で飼育している個体。もちろん島育ち。
甲虫目クワガタムシ科 大きさ オス22mm〜85mm メス20mm〜44mm 分布 本州〜九州、熱帯アジア |
関西以西の平地の雑木林に多い、平たい大型のクワガタ。熱帯アジアにかけて分布が広く、日本でも対馬地方などにすむツシマヒラタや八丈島のハチジョウヒラタなど亜種が多い。 5月〜9月にかけて発現。夜行性で夜、クヌギやコナラなどの樹液を吸う。名の通りの平たい体で木の割れ目などに上手に隠れるぞ。性格は荒く、大アゴにはさまれると痛いので気をつけよう。 |
長生きヒラタくん! 隊長が君に会いたがっているぞ。
ラーメンで夕食中の隊長に電話で報告する。
「やったな。何センチ?? うん、うん。 ・・・・・それで? ・・・・・他には?」
・・・・・・他にはってゼイタク言うな〜!!!
どーーん
福岡県福岡市近郊:平成19年8月
おちびが生後半年となり、はじめて福岡に里帰りすることになった。
隊長は、「ヒラタクワガタ」とひとこと・・・「無理」とすぐに言い返した。
ヒラタクワガタは、南方系のクワガタなので、関東以北ではあまり見られないらしいが、西日本ではすごく珍しいと言うのではないそうだ。福岡はなかなかの産地なんだそうだが、おちびを連れて見つけられるわけがない。
しかし、1ヶ月もの間、一人寂しく、インスタントラーメンをすするであろう夫の哀愁の背中を想像すると、かわいそうになってきた。
そこで、友だちにメールしまくった・・・・「ヒラタクワガタいるとこ知らない?」
Aちゃんが「そこまでして探しにきたんだから、持っていっていいよ」
うーーー、ありがとう!! 今度来たときは自力で見つけるね。
やったぞ、隊長。
Aちゃんの案内してくれた雑木林・・・・いかにも、いっぱい生き物がいそうだった。
隊長がいっしょなら、たちまち何か見つけてきそうだが、どうにも、こうにも時間がない。
プロの採集者(採った虫を売っている職業の人?)が朝早くによく来るそうだ。
やったー立派な大きなヒラタクワガタ。これで、隊長も少しは元気が出るだろうか。
あとで、隊長が言うには、ツノの先が丸くて、今年生まれてきた成虫ではないそうだ。
きっと長生きヒラタ! ツノでぶいぶい枯れ木にもぐったり、他の虫とけんかしたのかな?
(2008.9.30公開)
こんな木にいるはずだが、昼は洞(うろ)とかに隠れていて、探すのは難しい。
夜行性で夜に樹液を吸う。