(2008.4.3公開)

ぶんぶく ぶんぶく探検隊トップページへ
リンクフリーです
bunbuku
もどる

ゲンゴロウ 秋の採集・飼育編

撮影 : 北関東某所(平成19年10月)

 この体勢は息継ぎ直後。水草にしがみつき、そっとおしりを水面に出して空気を取り込む。
 泳ぎながら水面に浮かんで息継ぎをすることも多いが、このようにそーっとおしりだけ出されたら、屋外ではさっぱり気づかないだろう。


 実感として、ゲンゴロウはてごわい。
 「ここは必ずいる」と目をつけたポイントに2年通い、ようやくゲンゴロウを採集することができた。タガメの比ではない。ほんと、ゲンゴロウはてごわいのだ。
 

 水槽に落ち着かないうちは、5分で1回ペースで呼吸していた。えさを探す、食べるなど、活性が上がるとわりと頻繁に息継ぎをする。ところが、水温が低い中でじっとしているときは呼吸頻度が減る。ゲンゴロウの活性は季節によって違うから、息継ぎでゲンゴロウを探せる時期は限られると言うことだ。

bunbuku

→ゲンゴロウ1尾瀬編 へ

甲虫目 ゲンゴロウ科  大きさ 35〜40mm 分布 北海道〜九州  準絶滅危惧NT(環境庁)
 日本のゲンゴロウではもっとも大きい。秋から春にかけてはため池や沼にすみ、春から夏にかけて農薬などの影響の少ない田んぼなどで暮らす。水中をよく泳ぎまわり、肉食で弱った魚や昆虫などを食べる。しかし、農薬の散布や環境の悪化により生息地を追われ、各地で数が激減した。コンクリートで護岸されたところでは幼虫が陸に上がれずサナギになれない。
ウォッチングのコツ・・・農薬汚染がなく、護岸されていない水辺が生息地の条件である。なかなかそんな環境は身近に少なくなってしまった。時々、おしりの先に気門があり、時々おしりを水面に出して呼吸する様子が観察できる。季節によって住む環境が違うようで、まずは生態をよく勉強しよう。

 お腹はこんなかんじ。大型種の識別ポイントになるので、覚えておいたほうが良いみたい。
 
 エサは乾燥小エビ(クリル)。熱帯魚用のえさを与えている。
 水槽に落とすと臭いでわかるようで、隠れていたゲンゴロウがあっという間に泳ぎだす。
 飼育当初はメダカを入れていたのだが、まったく食べる気配がない。子どもの頃にさんざん見ていた昆虫図鑑とはなんだか違う。よくよく調べてみると、ゲンゴロウは生きている魚はほとんど襲わないのだ。飼育してはじめてわかった事実である。

 さて、上の採集した4匹のうち、2匹を持ち帰って、現在も飼育中だ。
 我ながら子どもみたいだとは思うのだが、もっと身近で観察したかったと言う理由だ。飼育してじっくり観察することが、その生き物を理解するもっとも確実な方法のひとつであることは間違いない。
 


おまけ : 飼育編

 販売目的で採集する人もいるようなので、場所は北関東とだけにしておこう。
 時期は10月。ちょうどため池に集まってくる頃だと予想し、ため池を見て回る。下のため池も生息地周辺で撮影。護岸されず岸が土のままで、水生植物が生える環境が必要だ。
 ただし、下の池ではゲンゴロウは見当たらなかった・・・・・。
bunbuku

 別の日に採集した個体。あっという間に2匹採集し、終了とする。たぶんこの頃がピークで、もう少し粘れば確実に何匹ものゲンゴロウを採集できたと思う。
 しかし、前回大量にいたクロゲンゴロウが1匹もいない(タガメは1匹)。ゲンゴロウがため池に集まるタイミングで、クロゲンゴロウはどこに行ってしまったのか。

 さらに、11月になってから採集したのが1枚目の個体。かなり粘ってようやく1匹だった。他の池に移動したとは考えにくいので、池の最深部に移動したか、水底の泥の中にもぐっているのではないかと思うのだが・・・・。

 自然下でゲンゴロウに会うという目的は何とか達成できたが、その生態はわからないことだらけだ。生態さえもう少し把握できれば、会う確率ももっと上がるはずなのだが・・・。
 やっぱりゲンゴロウはてごわいのだ。

bunbuku

 初めて採集したゲンゴロウ。とにかく大きい。
 冬を越すためにため池に集まってきた個体だ。ゲンゴロウはこれ1匹で、タガメ2匹と大量のクロゲンゴロウが採集できた。
 ため池の淵に水生植物のよく茂った浅瀬が採集ポイント。このページに出てくるゲンゴロウはすべてそこで採集した。水深が浅いので、大きなブラックバスにやられないのだろう。

bunbuku
bunbuku

 上の池で水生昆虫の代わりにたくさんいたのがブラックバス。ブラックバスは釣り用に放たれたようで、釣り糸などが周辺に散乱している。
 たぶんこれではゲンゴロウのみならず、水生昆虫は生きていけない。

 ・・・・・・でも、周辺のため池のほとんどで、大きなブラックバスが生息していた。

bunbuku
inserted by FC2 system