グリーンアノール 〜哀しき侵略者〜

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 有鱗目トカゲ亜目イグアナ科  大きさ 15〜20cm 分布 アメリカ南東部など 日本には小笠原諸島と沖縄に帰化
 アメリカ原産のトカゲで、緑色のきれいな体色をしているが、環境に合わせて色を変えることができる。肉食性で、おもに昆虫を捕食する。繁殖力も強く、天敵のいない小笠原諸島では爆発的に増えた。小笠原諸島ではセミやトンボなど固有の昆虫類が壊滅的な打撃を受けた。特にオガサワラシジミは絶滅した可能性もある。
 移入経緯は不明だが、1960年代に貨物にまぎれたか、ペットやペットのえさとして持ち込まれたと考えられている。
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 北米原産。
 小笠原諸島には、米軍統治下の1960年代に持ち込まれたと考えられている。ペットとして持ち込まれたか、物資に紛れ入り込んだか、はっきりしないそうだ。
 グリーンアノールにとっては、これといった天敵もなく、父島の昆虫を捕食しては、その強い繁殖力で爆発的に増えたそうだ。
 

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写真・文 by ぽんぽこ

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 小笠原諸島は東京から南に約1000kmの洋上、大小32の島々からなる。約5000万年前の火山噴火による隆起によって形成され、大陸と続いた歴史はなく、そのため、小笠原特有の進化を遂げた固有種が数多く生息している。
 東洋のガラパゴスとも呼ばれる小笠原諸島の貴重な固有の昆虫たちを食べ尽くす勢いで増えてきたのがこのグリーンアノール。 

 緑のはっぱの上では、緑に・・・・一見、何の害もない普通のトカゲに見えるが、大きな口で、わりと大きい昆虫、オガサワラトンボやオガサワラゼミなども食べてしまう。
 
 島を訪れた初日(3月末)にガイドさんに、「昆虫を探したい」と言ったら、「ここで昆虫が探せたら、かなりの上級者です。」と言われた。それほど、島の昆虫は姿を消しているそうだ。

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東洋のガラパゴス小笠原諸島を席巻する侵略者グリーンアノール

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 昆虫の激減は、ノヤギの繁殖による食草被害も影響している。
 ハワイ諸島にも帰化したそうだが、それほどの被害が出ていないという。

 昆虫がいなくなったから、グリーンアノールも減った、と言う事態になっては洒落にならない。
 確かに、この島にいたら、ウグイスですら、競争心がなくなり、歌がへたくそになると聞いた。
 平和の島に、すっかり悪者キャラとして定着したグリーンアノール、どうしたら駆除できるかということでしか話題にのぼらない哀しい侵略者なのだった。

撮影 : 小笠原諸島父島 (平成18年4月1日)

 ちょっと長い題名だけど、こうとしか表現しようのないグリーンアノール。
 自分のふるさとだけに住んでいれば、こう呼ばれることはなかった。
 日本にはたくさんの外来の動植物が入り込み、固有生物を脅かしているが、グリーンアノールはそのなかでもトップクラスの影響力がある。
 

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 周りの環境に合わせて色を変えることができる。色が変わる瞬間を見てみたいが・・・・。
 何しろたくさんいるので、父島に行けば、泊まっている宿の周辺で簡単に見つけることができるだろう。
 小笠原の昆虫たちを守るため、ゴキブリほいほいのようなものを置いたり、いろんなわなをしかけて駆除しているが、追いつかない状態だという。

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