ひさびさにゆっくり寝たため、探索時間は短いも体調はすこぶる良い。
 銚子での狙いはウミバトホオジロザメの歯(化石)なんて迷いつつも、とりあえず港によってみた。たぶんウミバトはもう少し奥の港。サメは長崎鼻だからずっと先だ。ああ、海鳥は多いなと海面を見ていると、一瞬魚の胸ヒレのようなものが見えた。
 まさかね、とさらに海面を凝視すると、明るい灰色の大きなかたまりがぬるっと浮かんで静かに海水に消えた。

 げーーー! スナメリ!!
 

港からのイルカウォッチング
         銚子漁港のスナメリ

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この明るい体色がスナメリの特徴。背ビレはない。3頭は泳いでいる。


 ハクジラ亜目 ネズミイルカ科  大きさ オス1.8m以下 メス1.2m〜1.5m 
 分布 シンガポール、スマトラ、ボルネオ、中国、韓国などの大河および沿岸地域
 日本では宮城県沖以南の沿岸
 クジラやイルカの仲間では小さい種類で、背びれがなく、つるんとしたあたまと背中、色は灰色で、とてもかわいい顔をしている。海岸から5〜6km、水深も50m程度の沿岸で暮らす。普通は1〜3頭位の小グループで行動。繁殖期だけは、大きな群れが見られる。年々生息域を減らしており、国際的に保護されている。
ウォッチングのコツ
 沿岸性が強いため、海岸から観察も可能である。ただ、水面をジャンプしたりしないことと、背びれがないことから、けっこう発見が難しい。
 千葉県銚子では1年を通じて観察が可能。イルカウォッチング船を利用しての観察は7月〜9月となっている。
 九州や瀬戸内海、伊勢湾、松島湾など日本各地で見られるそうだ。  
   

 急いでカメラを用意すると、なつかしいスナメリ君の大きな背中が何度も海面に現れる。
 スナメリ・・・聞きなれない人も多いだろうが、イルカの仲間である。沿岸に生息し、岸からでも観察が可能な種だ。今日は彼らに付き合おう。もう、ウミバトはあきらめた。
 こんな近くで観察することは僕もはじめてである。

 銚子市の港であるが、波崎の海岸がすぐ向こうに見える。
 写真真ん中の横線は、たぶん利根川の淡水と太平洋の海水が混ざるところ。
 この日は大潮で、水はかなり引いている。岸近くで活動するスナメリにとって、潮の満ち干きによって出現ポイントが左右されていると思う。

bunbuku

うぉーーー、近いぞ! 呼吸のために海面に姿を見せる。
ここからは連続写真だ。

bunbuku

→ 船上からのスナメリウォッチング(2005年9月公開)

(2008.4.10公開)

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しぶきひとつも残さず、スナメリは海に沈んでいく。
か、か、かっこいい・・・・・。

しずかに、しずかに・・・・・。

bunbuku

背中がひょっこり・・・・。
体のシミから、1枚目の写真の個体と同じだとわかる。

bunbuku
bunbuku

撮影 : 千葉県銚子市(平成20年4月6日)

bunbuku

ぬるっと現れ・・・・。

bunbuku
bunbuku
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