数ヶ月が経ち、僕はぽんぽこがよく行く北本自然観察公園に行くことになった。埼玉の生き物だから、もしかしたら情報があるのではと思い、コウモリ写真をCDに落とし持っていくことにした。

 学芸員の高野さんに見てもらうと、「ちょうど、今日、専門家がきてますよ」とのこと。その方の名を聞いてびっくり。「コウモリ観察ブック」などの著作がある、大沢夕志さんが来るのだ。大沢さんが書かれた本を、僕は何冊か持っている。そのうちの一冊は夏に山に行くときに必ず持ち歩いている図鑑だ。偶然とはいえ、こんなこともあるものだ。
 公園内を探索後、ついに大沢さんとご対面。とても親切にいろいろ教えていただく。大沢さんは、オオコウモリの専門。「小型種はよくわからないので、より専門の人に聞いてみます。」と快く、引き受けてくださった。
 「アブラコウモリではないですね。秩父は市街地でごく小数のアブラコウモリが確認されてますけど、それ以外には生息していません」、「たしかにモモジロコウモリっぽいですね」、「これだけ写っていれば、種類は間違いなくわかりますよ」、「小型コウモリの専門家に写真を見てもらいますから」
  ・・・・・・・との大沢さんのお言葉。そしてしばしの間、いろいろお話を聞かせていただく。うーーーん、夢のようなひと時。
 
 
 そして後日、高野さんを通じて、大沢さんからの返答が。
 「モモジロコウモリでした。」 

 やったね! 
 大沢さん、ほんとうにありがとうございました!
 

 

モモジロコウモリ
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 翼手目ヒナコウモリ科  大きさ 44mm〜63mm 分布 北海道〜九州 
 下腹部から大腿部にかけてしろっぽい毛が生えていることからこの名がついた。北海道から九州の奄美諸島まで広く分布。水辺を好み、水面すれすれに飛びながら、昆虫やユスリカなどをとって食べる。洞窟で岩の割れ目などに入り込んでやすむ地面に砂をほって休むこともあるらしい。集団でいるのが好きで、他の種のコウモリの群れに混ざることもある。
 ウォッチングのコツ・・・・冬眠している冬以外がウォッチングのチャンス。とは言っても山で出会うコウモリは種類がわからない場合がほとんど。特に飛んでいたらなにがなにやら・・・・・。今回のリポートのように、昼間に寝ているところを見つけるのが理想か。そんな偶然に期待しよう。  

 何度も出会ったキクガシラ系でないことは明らか。テングやウサギは会ったことがないけど、顔の特徴が違う。そんなことをあれやこれやと思いながらの撮影中、どうもモモジロコウモリのような気がしてきた。顔とおなかの白さだ。
 で、帰ってから調べてみて、やっぱりモモジロコウモリに似ている・・・・。でも、アブラコウモリにも似ている。どっちかのような気がするが、アブラコウモリ(イエコウモリ)よりは初見のモモジロが嬉しいんだけどな・・・・。

 ちなみにこのトンネルで確認できたコウモリは計3匹。たぶんすべて同じ種。時期も関係あるかもしれないが、集団ねぐらではない、ということも同定のヒントになるのかなぁ。

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 旧道でほとんど車の通らないトンネル。
 夜は怖いが、昼間に通るときはたいていコウモリ探しをする。
 でも、たいていは見つからない。見れそうで見れないのが小型コウモリであり、だからこそ古くて暗いトンネルはわくわくする。

 ところがある日、イメージ通りにコウモリを見つけてしまった。場所は埼玉県秩父市。予想外の出会いに夢中になってシャッターを切ったが、気がかりがひとつ・・・・。はたして種の同定はできるだろうか?
 せっかくの出会いも正体がわからなければ、こんな悲しいことはない。
 

bunbuku

撮影 : 埼玉県秩父市(平成19年9月)

 小型コウモリとネズミ類は種類も多く、素人が種を見分けるのは相当難しい。標高1,000mの路上で死んでいたコウモリ写真もあれば、大晦日の真冬の夜に対馬で飛んでいたコウモリなんてのもある。どれも心ときめく出会いであったが、種類は不明のままだ。
 
 その点、今回はわりと近くに止まっているから、できるだけコウモリの特徴を写真に取り込もう。万が一でも可能性があるならば、なんて名のコウモリなのか知りたい。
 ということで、耳と鼻を中心の顔写真と、上肢を写しまくる。

 
 
大沢夕志さん・啓子さんのご紹介

 オオコウモリに魅せられて、夫婦で世界をまわり、情報を発信している。
 著書
 『オオコウモリの飛ぶ島』(山と渓谷社)
 『南大東島自然ガイドブック』(ボーダーインク)
 『ふたりのロタ島動物記』(山と渓谷社)
 『コウモリ観察ブック』(人類文化社、共著)など多数
 
 近日写真展開催!
 「オーストラリア野生動物紀行」
  場 所 オリンパスギャラリー(千代田区神田小川町1−3−1)
  期 間 7月24日(木)〜30日(水)(27日は休館)

 
詳しくは、こちらのホームページを!
 →二人の世界オオコウモリ旅行
  オオコウモリの世界へようこそ

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