ハクレン 2007 速報!!
埼玉県栗橋町の利根川で、毎年恒例のハクレンの産卵が終わった。
台風4号は各地に爪あとを残して、直前の予報よりも早めに関東の東に抜けた。 利根川の水位は5mを超え、気温さえ上昇すればハクレンの大ジャンプが見られる。ところが・・・・・。
朝からずっと曇り空が続き、気温が上がる気配はない。
はたして、ハクレンは飛ぶのだろうか?
平成19年7月16日 10:15〜 11:15
利根川についたのは10:00過ぎ。水温の上がる午後に期待が大きいが、大ジャンプがあるのなら、この時間にはある程度見られるはずだ。しかし、気温は30℃を超える気配はなく、立ち並ぶカメラマンたちも、カメラを構えている雰囲気ではない。
どうやら今日は飛ばない。そう思って川面を眺めていたら、いきなり岸辺近くでハクレンがすぽーん、すぽーんと飛び出した。あれれ、こんな条件で飛んでくれるの?
まだカメラの準備をしていない。あわてて土手を降りて、観察場所を決める。
ところがその後、ハクレンがさっぱり飛ばない。10分前後で1〜2匹がジャンプする程度。うーーーん、大ジャンプの気配はさっぱりない。
でも、時おり、水面でじゃばじゃばと音がして、数匹のハクレンの背中が見える。ジャンプなしで産卵がはじまったようだ。
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奥に見えるのは東北新幹線の橋。橋の中央あたりが埼玉県と茨城県の境目になる。写真右側が埼玉県だ。
↑ 岸辺近くではハクレンがもそもそ・・・
利根川の真ん中で水しぶきが上がる。数匹飛んでいるハクレンが一瞬見えるが、ジャンプではなさそう。産卵だ。
産卵はばしゃばしゃと数匹の群れが水をはねながら、数十mの間を上流から下流へ流れていく。大ジャンプが行われる年は、ジャンプの翌日によく見られる光景だ。
産卵の有無は川面を流れてくる卵をすくって確認する。この日も調査している人がおり、数は少ないがハクレンの産卵は確認された。
かろうじて1枚、ジャンプらしき写真がとれた。
さて、今年のハクレンの大ジャンプはもうないのだろうか?
今までのパターンだと、大ジャンプはもうないように僕は思う。水位、水温、さまざまな条件が重なって大ジャンプがおこるのだ。また1年、ハクレンたちを待つこととしよう。
ところで、後で聞いたところによると、この日、最初で最後の集団ジャンプが会ったとき、ちょうど新潟県中越沖地震が発生し、埼玉でも揺れを感じた瞬間だった。どうやら地震を感じてハクレンたちは飛んだようだ。
〜 台風4号と中越沖地震の被災地のみなさん、できるだけ早く元の生活に戻れるよう、心からお祈りしております 〜
↑ 中央で産卵が。飛び跳ねるハクレンも見える(小さいけど)