ウオビル科のヒル
〜ボラについた謎の寄生虫〜
撮影:茨城県波崎(平成21年3月)
他の魚や鳥などの捕食者だけが天敵ではない。
こんなにたくさんいるボラであるが、何匹が生き残るのか・・・・。
さて、今回もボラの続き。
でも主役はボラではなくて、ボラに取り付いていた寄生虫。
アップするとこんな感じ。
いろいろ調べたが、なかなか正体がわからない。
魚に喰いつくヒルを片っ端に調べ、なんとか見つけたのが↓のホームページ。
参考リンク:水産食品の寄生虫データベース/ウオビル画像
すん詰まりのバナナ、もしくは間延びしたギョウザ。両端に吸盤。
形態は酷似し、ボラに付くところもそっくり。
たぶんビンゴ。ウオビル科のヒルで間違いあるまい。
さて、ウオビル科のヒルっぽいのは間違いないが、ウオビルか、ヒダビルか、はたして、いったいどっちなのであろうか?
ウオビルで検索をかけ、下記のホームページを見つけた。
ウオビル - Yahoo!百科事典
ヒダビル - Yahoo!百科事典
このYahoo!百科事典を引用させていただく。
ウオビルは「体長4センチメートル内外、幅6〜7ミリメートル」、「東北以北」の生息となっている。
ヒダビルは「体長10〜11センチメートル、幅2センチメートル」、「内外州の沿岸や河川に分布し、海産や淡水の硬骨魚の皮膚につく」となっており、汽水域にも適応しているようだ。
さて、僕の見たヒルだが、11cmはないけど、4cm程度。ただし縮んでいることの方が多く、伸びた状態ではサイズも大きくなる。観察地は関東。そしてボラは川をさかのぼる。
サイズではウオビル、分布域等の他の条件ではヒダビルのほうが優勢だ。
・・・・・うーーーん、どっち???
まぁ、これ以上は僕には調べられなかったので、今回のヒルはウオビル科のヒルspとしておこう。
じゃーーーん!
子ボラの群れの中の大ボラに2匹の寄生虫。
子ボラよりずっと大きい。
(2010,2,28公開)
話は変わり、このウオビル科のヒルの被害をうけたボラはどうなるのか?
上は被害を受けていないと思われるボラ。
ボラ目ボラ科 大きさ 60cm前後 分布 ほぼ全世界の温帯・熱帯地方。日本では北海道以南 |
海水魚だが、特に汽水域から河口に多く生息する。幼魚期には群れで川をさかのぼる。 食性は雑食で、泥の中の微生物や藻、有機物などを食べる。 フライ、ムニエルの他、刺身、塩焼きなどで食べるとおいしい(らしい)。メスの卵巣を塩漬けしたものをカラスミといい、これまたうまい。世界各地で作られるようだ。 |
上はヒルがはがれた(と思われる)直後のボラ。
とりあえず、他のボラと変わらないように泳いでいる。
大きな傷跡は残すが、命まではとらないというところか。
しかし、かなりひどい傷跡・・・・・・感染などは大丈夫なのだろうか?
やっぱりボラには大きな脅威になっているように思う。
真上から一枚。
明るい茶褐色のこいつ・・・。何者?
どうやらヒルに見えるが・・・・。
上のボラたちに寄生虫はついていないようだ。
本番は次の写真から。
キモチワルイのはいや!という方は、先に進まないように。
・・・・・かなり大物の寄生虫だ。